エモーション! (ディアプラス・コミックス)


攻め:一樹/高校二年生
受け:翔平/高校二年生

十年来の幼馴染一樹に片思い中の翔平。この恋は隠さなければならないものだと思っていて、それでも一樹と一緒にいたい、といたいけな想いを寄せる。
しかし最近仲良くなったエリート転校生の稲荷が翔平の恋心に気づき、しかも「俺も一樹が好きだ」と言ってきて…?という、幼馴染ラブ×青春モノです。

この漫画、爽快感がとてもたまらないのですよ~!要所要所で登場する三ツ矢サイダーにきゅんとする。夏に読んで正解でした。

割と序盤で、両片思いだと判明する幼馴染カップル。
この作品のミソは、稲荷くんが実は当て馬のようで当て馬ではない…という所でしょうか。稲荷くん、実は一樹のことぜんぜん好きじゃないもんね笑
切ない過去を持つ稲荷くんに、どこまでもまっすぐな一樹と翔平が踏み込んでいくストーリーがBLの括りを越えて、青春漫画としても面白い!

そして稲荷くんの執事…ではなく使用人の白石さんがとてもいい仕事をしています。
16歳の、まだまだ大人になりきれない男の子たち。
大切な人のために、辛い過去を乗り越えるために、好きな人に好きと伝えるために強くなりたいと願う不完全な男の子三人が、時に傷つけあいながら共にいることで得られるもの。
大人の視点で見守る白石さんのセリフがすごくいいんですよねぇ。
白石さんが翔平に稲荷くんの過去を明かすシーンは稲荷くんの苦しい心情と白石さんの優しさがあいまってほろっと泣けます。

つーかサバイバルナイフで熊と渡り合う気でいた白石さん、何者なんでしょう!?白石さんのスピンオフ読みたいぐらいめちゃくちゃ良いキャラしてました笑
ちゃっかりDKとグループライン作ってて草


無事に両想いになった幼馴染カップルの、「家族がいない日に通いなれた相手の部屋でするセックス(※)」、たまらんですなあ。夏にはビール、ビールには枝豆、幼馴染カップルには家いなセッ(※)ですわ…

アフターエピソードと書き下ろしもすっごく可愛くて幸せで大好き。

秋平先生はスルメ作家さんだと思っていて、初めて作品を読んだときはキャラデザが割とすっきりしているので、失礼ながら私の好みとは違うかな~という印象だったんですが、読めば読むほど、キャラの表情とセリフのテンポのよさがぴったりはまっていて癖になります。
デフォルメ顔も可愛いし、吹き出し外の小ネタや掛け合いも、若い男の子!って感じがしてすごく可愛いんですよね。
既刊はまだ数冊ほど。ガンガン応援していきたい作家さんの一人です。八月の新刊も楽しみだ~!





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